「ヘキサとペンタ」


コーヒーを飲みに自販機コーナーに行ったら、6課のゆうくんがめずらしく
うなだれてた。肩を落としてがっくり。

「どしたの?」
隣の5課の私は、状況がよくつかめてないから、ゆうくんの隣にすわってたずねた。

「あー、失敗したぁー!!」
ゆうくんはマジに落ち込んでる。こんなゆうくん見たことなかった。

「プレゼンで・・・めずらしくオレなんかつれてくっからいけねーんだよぉ・・・」
「プレゼンでなんかあったの?」
「居眠りぶっこいて、イスから落っこった・・・」
「え?!?」
「たぶんプレゼンダメだぁ!!オレがいなかったらよかったのに・・・」
「そんなことないって、ゆうくんのせいじゃ・・・」
「・・・どー考えたってオレのせいだろ?!」
「ゆうくん、このところ深夜残業続いてたでしょ?疲れてるんだよ。眠くなっても
 しかたないよ」
「んなこと言ったって、居眠りはねーだろぉ?で、落っこったんだぞ?ダメんなったら
 オレのせいだぁーーーーー!!!」
「ゆうくん・・・」

私もなんだかしんみりしてきた・・・。さっきやらかしたいつもの凡ミス、
また思い出してしまった。

「そうだよねぇ・・・どんなに頑張っても、力出ない時ってあるよねぇ・・・」
励ますべき私までどんよりしてきた・・・。

「ハァ・・・」二人で同時にため息ついた時。

「どーしたんですか?お二人とも」
どことなくさわやかな風が・・・あ、程久保くんだった。だよね、いっつもさわやかな
風を運んでくる、6課のハッピーでピースフルな王子。

「いーよなぁ・・・ドックは・・・」
(注:ゆうくんが程久保くんを呼ぶ時の呼び名)

「なにがですか?」
ハッピー王子はたずねた。

「デカい失敗なんかやらかしたことねーだろ?ドックがプレゼン行けばよかったんだよ」
またもゆうくんは肩を落とした。

「あれ?聞いてませんでした?プレゼン通りましたよ?器のでっかい奴がいて、
 ウチと仕事したらおもしろいだろう、とか」
「へ?通ったの??なんで??器がでっかいってどーゆー意味??」
「器・・・容器・・・入れ物・・・なんだろ??・・・ケース?あ!トランクだ!!」
「そーそー!!部長、でっけートランク持ってった!!今日!!」
「それですよー!!」

時々、二人の会話は宇宙人のようになる。思考回路がちょっと地球人離れしてるのかも
しれない。(^_^;)
隣の6課は、器のでっかいゆうくんと、若干話がズレるけど、さわやかハッピー王子が
いるから、安泰だ。

「あ、こないだはありがとうございました、焼肉。誕生日だからって、おごって
 もらっちゃって・・・」
「いーのいーの!どーせつる先輩のおごりだし。あたーーーーーす!って感じで」
「そーだったんすか?!つる先輩、金ねーよ!!って言ってましたけど・・・」
「だいじょぶだいじょぶ!!お?プレゼン通ったし、また行っちゃう??」
「行っちゃいます?」
「おーし!!行っちゃおう!!」

「あのぉー・・・」と私が声をかける前に、二人は盛り上がって、去って行った。
私・・・ぽつーーーーーん。(=_=)

でも今日は、せっかく6課のプレゼンが通ったことだし、そっとしておこう。

「あっれぇー?」
きょろきょろしながら、通称:つる先輩がやってきた。

「あいつら見なかった?ゆうのヤツはずーっといねぇし、ど久保っちはこっち来た
 かなって、思って来たんだけど」
「あ、もうフロアに戻ったみたいです。なんか焼肉の話で盛り上がってましたよ」
「そーだ、焼肉!!こないだ金もらってねーんだよ!ったく!!
 こづかい少ねーんだから、やってられねーつの!!あ、ありがとね♪」

つる先輩、欽ちゃん走りが似合いそうなのはなぜ?(^_^;)
そういえばこの前、ゆうくんに6課の昔の写真見せてもらって、つる先輩の若い頃を
見てしまった。
べ、別人??若いだけなはずなんだけど、別人??(^_^;)
飲み会のコスプレでウルトラマンのカッコをしていた。(爆)

さてっと。私も戻って、また伝票整理しますかぁ。
あ!!つる先輩!!財布落としてった!!

「つるせんぱーーーーーい!!赤いお財布落としましたけどーーーー??」
私はあわてて追いかけた。





注:これはフィクションであり、登場人物等、実在のものとは全く無関係です。(^_^;)
  なお、これはコントでもありません。コントか・・・も・・・?(^_^;)


勝手にスペッシャルサンクス : (^_^;)