「ヘキサとペンタ」 〜彦星王子〜


ちょっと遅い昼休み、私は慌ててた。
社食のランチ、もう売り切れちゃっただろうなぁ・・・。

そう思いながらエレベータを待っていたら、なかなか来ない。
しびれを切らして、階段を駆け上がった。社食、なんであんな上の階にあるのー?!

そして、あともう3段というところで、なぜか足がもつれ・・・ころんだ。(>_<)
ったぁぁーーーーーーーーっ!!(/_;)

案の定、安い方のBランチは売り切れ。Aランチならかろうじて残ってる様子。

さてっとお財布を引っ張り出したとたん、ジャラジャラジャラーーーーーーッ!!と、
今度は小銭をばらまいてしまった。

あーもー、なんて日。

すると、せっせと小銭を拾ってくださった親切な方が・・・。

「すみません、ありがとうございます」と顔を上げると・・・
「あれ?みさきさんだったんですか。はい、325円」と手渡しながら、
程久保くんが微笑んでた。

「25円・・・二重のご縁ですね?」って、さらに微笑んだぁーーーーー!!

なのに私、がーーーーーん。めっちゃみっともない姿さらした。(>_<)

「みさきさん、今日は遅いですね?」
「ちょっとね、資料で手間取っちゃって・・・。Bランチ食べ損なった・・・」
「でも!Aランチがあるよ〜ん。ほら、ハッピーなAランチがキミを待ってるぞ?
 めげない、めげない、それはきっと自分が大きくなるための1ステップだから」
「そ・・・だね」

時々、むっちゃさわやかなセリフのようなことを言い出す程久保くん。

私がランチを食べてる間、なぜか隣にすわって、イチゴアイスを食べてる。

「程久保くんも、今日昼休み遅かったの?」
「そう、ちょっと会議長引いたから。これはデザートデザート♪」
「イチゴアイス、おいしそうだね?」
「え?あ!ごめん!!食べる??」

た、食べる??ってきかれても・・・そ、それは・・・。

「はいっ☆」ってそのスプーンを手渡されても・・・。

「あれ?みさきさん、ここどーしたの?」

程久保くんが指差した先には、なぜかハデな引っかき傷が。
いつの間にか血がにじんでた。

「さっき、ころんだから。その時のだよ、きっと」
「ちょっと待っててね」

程久保くんはポッケから何かを引っ張り出した。

「ちゃらららっちゃら〜♪はい、どこでもドア〜、じゃなくて、どこでも絆創膏〜☆
 手出してー?」
「・・・」
「はい☆これでチャーラーヘッチャラー♪」

程久保くんに巻いてもらった絆創膏、じわ〜〜〜んと効いてきた。魔法かけた??

「あ、手使いにくいよね?じゃ、ほら、あーーーーん」
「え?!?!」
「アイス食べないの?」
「た、食べます、いただきます」
「あーん。ほーら、おいしいでしょ〜?お昼のデザートタイム☆幸せだぁ♪」
「うん、うん、おいしいね・・・」

イチゴアイスもじわ〜〜〜んと効いてきた。また魔法かけた??
てか、同じスプーンだしぃぃっ!!(>_<)

「あれ?みさきさん、どした?なんで泣いてんの?まだ痛いとこある?」
「うん・・・」
「どこ?絆創膏まだあるよ??」
「うぅん、痛いけどだいじょぶぅ。(/_;)それに絆創膏貼れないとこだし・・・(T_T)」
「貼れないとこ?!ってどこ?!?!」

私は返事できなかった。痛いのは・・・・・。

でも隣の王子は・・・屈託のない笑顔だぁ。

「ドック!!またひとりでアイス食ってんなぁ?」とゆうくんがやってきた。
「あ、じゃ、また!!」

さわやかに手を振って、程久保くんは去っていった。

手を振るだけで、返事できなかった私。

痛いのは・・・・・私のハートだよぉ・・・!!(>_<)





勝手にスペシャルサンクス : のくりん王子☆ミ